一般社団法人共生社会研究センター
発達障がい者向けアナログゲームサークル
Magical Staff

活動報告

 Magical Staffの活動報告のページです。平常営業時の活動状況や体験イベント時の活動状況に関して報告いたします。

2022年2月の活動予定を公開しました! New

(2020.11.11)

 2022年2月は6日(日)に営業を予定しております。システムは『アリアンロッドRPG2E』か『メタリックガーディアンRPG』のどちらかから選2択可能です。大会の詳細は下記をご参照ください。

2022年1月の活動予定を公開しました!

(2020.10.12)

 2022年1月は16日(日)に営業を予定しております。システムは『アリアンロッドRPG2E』か『メタリックガーディアンRPG』のどちらかから選択可能です。大会の詳細は下記をご参照ください。

10月活動報告

2019年10月6日活動報告

 去る2019年10月6日、2名のゲスト参加者様を交えまして、障害特性に合わせたサポート技術向上を目的としたTRPGプレイサポート技術向上交流会を行いました。そこで、セッション風景をレポートにまとめて報告いたします。

セッション概略

 当日のセッションではF.E.A.R.社(https://www.fear.co.jp/)のシステムである『アリアンロッドRPG2E改訂版』(http://www.fear.co.jp/ari/)を用いたシナリオ「水征竜の試練」をプレイしました。このシナリオは、石の竜の体の中にある、流れる水のギミックで彩られたダンジョンで、知恵と勇気と力を試される試練に挑む、というものでした。


 

検討したプレイサポート技術

 本大会では、構造化の手続きを中核としたプレイサポート技術を検討しました。構造化は、視覚刺激や文字刺激の呈示や、指示の具体化を通して行動の開始条件や終了条件を明確に伝えることで、支援対象者が行動を行いやすいようにサポートする手続きです。通常のTRPGのセッションではセッション中に生じるさまざまな状況を主に口頭で伝えますが、ここでは口頭で伝えた内容の要点を文字でも伝えたり、ダンジョン内のフロア配置を図やペーパークラフトにして示したりすることで、参加者がより状況を把握しやすいよう努めました。
 大会終了後に感想をうかがったところ、「一気に説明されても文字で再確認できるのが優しかった」「キャラの位置のボードがあって、それぞれが違うイメージを浮かんでしまう恐れがあったが、明確に共有できるのが素晴らしい」「模型が工夫されていてイメージしやすくて良かったです」といった回答をいただくことができました。

セッション風景

▼キャラクター紹介:

 このシナリオに参加したプレイヤーキャラクター(以下、PC)は以下の4人でした。

パーン:ウォーリア/ウォーリア/ネヴァーフ
寡黙なメイン盾。パーティの頼れる物理アタッカーでもある。
アームストロング:アコライト/モンク/ドゥアン
色々と過去に闇を抱えた男。大っぴらにできる神を崇めているはずなのに怪しげに祈る。
ファム・フェニル:シーフ/ダンサー/ヴァーナ(以下、ファム)
語尾に「ニャ」をつけて話す猫娘。勢いで行動しがちなパーティーリーダー。ダンジョン内では「いのちをだいじに」が信条の慎重派になる。
メグミーン:メイジ/メイジ/エルダナーン
とりあえず火魔法をぶっぱなす魔法使い。困ったらファイアボルトを撃つ。

▼セッションの様子:

 
 とあるお昼時。暇そうにしていたPCたちのいる酒場に、街の衛兵が慌てた様子で駆け込んでくる。衛兵は酒場の支配人であるエルダナーンの女性に告げる。曰く、「空から何かが降ってきて、大きな音と共に地面に落ちた。現場を見に行くと、巨大なクレーターがあり、その真ん中に大きな竜の石像が地面から上半身だけを出して寝そべっていた」とのこと。
 エルダナーンの女支配人は、衛兵の報告に何やら心当たりがあるらしく、特に慌てた様子もなくそれを依頼書に書き起こす。
 その女支配人が書き上げた依頼書を冒険者たちに持ちかけるより先に、「面白そうだニャ」とその場にいたファムが首をつっこみ、依頼を受ける。ファムは、個々に自由行動中だったパーティメンバーを集めて、衛兵の話していた竜の石像のところへ向かう。
 
 向かった現場で竜の石像を調べると、竜の石像の口が入り口となっており、口を開ければ竜の石像の中に入れることが判明する。竜の石像の口には迂闊に開けると水のブレスが飛び出してくる罠が仕掛けられていたが、冒険者たちはその罠を見破り、解除して、無事に口を開けることに成功する。
 
 口の中は石造りのダンジョンになっていた。冒険者たちは、ファムの腰にロープを結んで、その端をパーンが持ち、その状態でファムを先頭に立たせて、彼女を生きた罠探知機として使い、慎重に竜の口の中に入っていく。
 
 石の竜の喉は階段となっており、それを下りると、床全面が水で満たされた広い空間に出る。水面からはたくさんの石の柱が頭を覗かせており、飛び石のように連なって奥に続いていた。
 冒険者たちは、石柱の飛び石を跳んで渡り、部屋の奥へと進む。そこには1本のレバーがあった。冒険者たちがそれを引くと、空間を満たしていた水の水位が下がり、水に沈んでいた石の床に覆われた大部屋の全貌が明らかになった。
 
 大部屋からは右と左に通路が伸びていた。片方の道に進むと、そこは両側を滝に挟まれた細長い通路となっていた。ファムを生きた罠探知機にして道を進むと、彼女は道の真ん中辺りの床に罠が仕掛けられているのを発見した。その罠は、侵入者がうっかり床板を踏むと発動し、左右の滝が狭まってきて侵入者を呑み込むという極めて危険なものであった。念のため、もう一方の通路を確認してみるも、やはり同じように左右を滝に挟まれた細長い通路となっており、同じ位置の床板に同じ罠が仕掛けられていた。
 危険な罠を前に、冒険者たちは頭を突き合わせて相談した。そして、通路と左右の滝の間に細い水路が走っていることに目を付け、そこを進むことで罠の仕掛けられた床を回避することにした。まず、泳ぎが得意なパーンにその水路に降りてもらい、水路を泳いで進んで、罠の向こう側まで渡ってもらう。パーンはそこからロープを水路に垂らし、残るメンバーは水路に垂れたロープにつかまりながら歩いて水路を進んで、罠を避けた。
 こうして無事罠を回避した冒険者たちは、通路の先の部屋に進むことに成功した。
 
 部屋に入ると、そこは緑色の酸性の液体が溜まったプールのある部屋であった。 
 入り口には石板があり、古代の文字で何かが書かれていた。古代語を読めるメグミーンがそこに『汝の勇気を示し、玉に触れよ』と書かれていることを読み上げる。部屋を確認すると、確かに液体の中に赤い玉が設置されていた。
 ファムが持っていたくさびを少し液体に浸けてみるとジュゥゥゥゥと音をたてて溶けて消えてしまう。それを見てまた頭を抱える冒険者たち。
 パーンが「俺が行こう」と鎧を脱ぎ、ダメージを受けつつ玉に触れると、液体は消えて普通の部屋に変わった。玉の置かれていた場所の奥に宝箱も置かれていたので、罠が仕掛けられていないことを探った後、なかを開ける。すると、1本の斧が入っていた。メグミーンによる鑑定の結果、その斧はHPが最大の時に火力の上がる特殊効果を持つと分かった。そこで、斧の扱いが得意なパーンが装備することになった。
 
 ひとつめの試練を突破して、滝に挟まれた通路に戻ってみると、さきほどまで罠のあった床から罠が消えており、安全に通れるようになっていた。さらに、中央の大部屋を抜けて、反対側の通路に向かうと、その通路からも件の罠は消えていたため、難なく次の部屋へ進むことができた。
 
 部屋に入ると、そこは水の満ちた1つのプールと、空っぽの2つのプールとが並んだ部屋であった。 
 プールの壁面には、左のプールからそれぞれ「10」「7」「3」という数字が掛かれており、各プールはそれぞれ10m、7m、3mの深さをもっていた。「10」のプールには深さ10mの水が満ちており、水面に飛び石が浮かんでいた。「7」のプールの壁面には床から5mの高さのところに窪みがあり、そこに赤い玉が置かれていた。さらに、その窪みからさらに3m上のところに宝箱があった。
 部屋の入り口には古代語の文字が書かれた石板があり、その近くにはたくさんのスイッチなどが並ぶ操作盤があった。古代語を読めるメグミーンが石板を読むと、『汝の知恵を示し、玉に触れよ』と書かれていた。 
 冒険者たちは操作盤を操作して「10」のプールから「3」のプールに水を移し、「10」のプールの水を7mの深さに、「3」のプールの水を3mの深さにした。この時、「3」のプールの床板が何枚か外れて水の浮力で浮かび上がり、水面に浮かぶ飛び石となった。続いて、冒険者たちは操作盤を操作して「3」のプールから「7」のプールに水を移し、「3」のプールの水を空に、「7」のプールの水を3mの深さにした。「7」のプールでも床板が何枚か外れて、水に浮かび、飛び石となった。こうして、「7」のプールの水面から窪みまでの高さが2mになったところで、アームストロングとファムが「7」のプールの飛び石を渡り、背の高いアームストロングがファムを肩車して、ファムが窪みの中の玉に触れた。すると、試練を突破したことになったらしく、部屋全体に水が満ち、10mの深さになり、「7」のプールの宝箱のところまで飛び石で渡っていけるようになった。入念に罠を調べてから宝箱を開くと、中に杖が入っていたのでメグミーンが鑑定する。どうやら火の魔法のダメージが上がる杖だったようで、すぐにメグミーンが装備した。
 
 ふたつの試練をクリアすると大きな音がなり、ダンジョン内が生き物の内臓のように変化した。ダンジョン内に流れていた水も澄んだ透明な水から血のような赤くドロドロしたものに変わってしまう。
 
 悲鳴をあげつつ最初の大部屋に戻ると、これまで存在しなかった通路が伸びていた。警戒しながらその通路を進むと、大きな部屋に出た。 
 冒険者たちが部屋に入るとザァァァァという音とともに緑色の酸性の液体が大部屋全体に満ち、激しく渦を巻いて部屋内を回流しはじめる。
 さらに、部屋の奥に水柱が立ち上り、そのなかから全長5mほどの竜が姿を現し、咆哮をあげる。竜は水征竜と名乗り、冒険者たちにここに来た理由を問う。それぞれがそれぞれの冒険する理由を告げると、水征竜は彼らの意思を認め、「我が祝福が欲しくば、水を征する汝の全てを示し、我を倒せ」と叫び、襲い掛かってくる。 
 窮地に陥った冒険者たちだったが、最大の力を込めたメグミーンの火炎魔法が轟音と共に撃ち出され、竜を爆発四散させたのだった。
 
 水征竜を倒すと宝箱と登り階段が現れる。宝箱を開けると、中には火属性のタリスマンが入っていた。
 新たにできた階段を登り、地上へと帰還した冒険者たちはその場にへたり込む。すると石のダンジョンだった竜は生きた竜に姿を変え、一声咆哮を上げると空へと消えていくのだった。
 
 水征竜の試練を終え、冒険者たちは帰路に着く。冒険者の酒場に帰った彼らの手には、たくさんのお宝と、水征竜の祝福があった。こうして、ひとつの冒険は幕を閉じるのであった……。
 

結び

 本大会に2名のゲスト参加者様にモニターとしてご参加いただけたこと、この場を借りてあらためてお礼申し上げます。おかげさまで、貴重な検討を行うことができました。また、導入したサポート技術に関しまして、たくさんのご感想をいただけましたこと、重ねて感謝いたします。
 Magical Staffでは、活動にご参加いただいたお客様がよりTRPGやボードゲームを楽しめますよう、今後ともサポート技術の向上を図っていく所存です。引き続き、よろしくお引き立てのほど、お願い申し上げます。
 


6月活動報告

2019年6月16日活動報告

 去る6月16日、2名のお客様をお迎えしてTRPGのセッションを行いました。そこで、セッション風景をまとめて報告いたします。

セッション概略

 当日のセッションではF.E.A.R.社(https://www.fear.co.jp/)のシステムである『アリアンロッドRPG2E改訂版』(http://www.fear.co.jp/ari/)を用いたシナリオ「誘蛾の羽音」をプレイしました。このシナリオは、ある老人からの依頼で、湖の畔にあるどんな病気でも治る木の実を取りに行くというものでした。

セッション風景

▼キャラクター紹介:

 このシナリオに参加したプレイヤーキャラクター(以下、PC)は以下の4人でした。

サンシャイン60:メイジ/メイジ/ヒューリン(以下、サンシャイン)
ノリのいい34歳の男。強力な火魔法を使う魔法使い。
ハーヴィー・アルヴァレス:ウォーリア/ウォーリア/ヒューリン(以下、ハーヴィー)
真面目な24歳の男。いじられキャラ。攻守のバランスのいい剣士。
ルク・シウム:アコライト/メイジ/フィルボル(以下、ルク)
元気で優しい15歳の女の子。様々な補助魔法で仲間のサポートを行う僧侶。
ヴァイト・シテ・ミタイ:シーフ/ダンサー/ヒューリン(以下、ヴァイト)
ややぶっきらぼうの16歳の女の子。ヴァイトは通称。男装している。踊りで能力を上げて戦う。

▼実際のセッション:

 とあるお昼時、暇そうにしていたPCたちに受付の女性は依頼書を見せる。それは近くの村に住む老人からで、「孫の病気を治す為、どんな病気も治ると言われる木の実を採ってきて欲しい」というものだった。
 真面目なハーヴィーがそれを受け、他3人も「ハーヴィーが受けたならいいよ」と承諾、手持ちのアイテムを確認してから依頼人のもとに行くことに。
 最初は歩いて行こうとしたが「人の生死がかかってる」とルクが馬車を借り、御者にも同じことを言って値上げはさせずに村へ。
 村に着き、依頼人である老人に会い、詳しい説明を受ける。
 近くにある渓谷の先に湖があり、そこに『ルオナ・モデンナ』という、『とても甘く虫の好物で、日持ちはしないがなんでも治る木の実』があるらしく、それを取りに行って欲しいとのこと。さらに、外見的特徴のよく似た、虫も寄らないただ不味いだけの『ケダ・イズマ』という実もあるから注意して欲しい、とのことだった。
 渓谷では道が左右に分かれていたのをサンシャインの枝占いと、ルクの「湖に行くんだから水のある方じゃない?」という意見により道を選び、次第に足元が小川になっていく。
 小川を辿った先は開けた場所になっていて、大きな湖の周りに小さな林のようなものがあり、事前に調べていた情報を使って2本まで木を絞った。
 どっちも実が生っており、どっちかだろうと言うことになり、とりあえず実を採る為に、ルクの補助魔法で身体強化を受け、一人ずつ登ることに。
 まずは「木登りは不得意だ」と宣言したヴァイトが登るが、途中まで登ったところで判定でファンブルを出し、落ちてしまう。
 「ルクのおかげで行ける気がするし、じゃあ俺が行こう」とサンシャインが登り、無事に実を採ることができた。
 とりあえずどっちの実かを判別する為に「ハーヴィー、食べてみて」とサンシャインが渡し、それを食べてみたところとても不味かったので、『ケダ・イズマ』だと判明。
 ハーヴィーがもう一つの木に登る前に「『ケダ・イズマ』の汁を体にかけたら、危ない虫も寄ってこないかも!」とルクが提案。ハーヴィーは実を握り潰し、自分に汁をかけてから木に登ったところ、虫溜まり(トラップ扱い)が彼を避けたことで無事に登ることができた。
 難なく実をいくつか採り、一つ食べて目的の実だと確認したところで周りの木々がざわめく。
 木々の隙間から体長30cmほどの蛾が、PCたちを囲むように現れ、『ルオナ・モデンナ』の木の根元に追い詰められ、さらに頭上から1mほどの大きさの蛾の幼虫が大量に降ってくる。
 幼虫の体当たりや成虫の風魔法を凌ぎ、サンシャインの火魔法やハーヴィーの剣、ヴァイトの剣舞でそれらをなんとか倒したPCたち。
 だが周りの木々のざわめきは収まらない。
 絶体絶命――そう思ったPCたちだったが、そこでアイテム袋を漁ったルクが何かを取り出す。
 それは買った街に転移することのできる、『転送石』というアイテムだった。
 何かが来る!そう危険を感知した時、「みんな集まって!」というルクの声が響き、ルクの持前の幸運によって何かから攻撃を受ける前にアイテムの効果が適用され、その場所からPCたちの姿が消える。
 その直後、PCたちが居た場所を、凄まじいまでの強風が薙ぎ払ったのだった。
 間一髪無事に街に帰ってきたPCたちは急いで村へと戻り、老人に実を渡す。
 感謝の言葉と、多めの報酬を受け取り、PCたちは村を後にしたのだった――

今後に向けて

 2名のお客様にご参加いただけたこと、この場を借りてあらためてお礼申し上げます。当日は笑顔の絶えないセッションとなり、充実した活動を行うことができました。
 
 7月は、7月7日、14日、21日の全3回の開催を予定しております。今後とも、Magical Staffをお引き立てのほど、よろしくお願い申し上げます。
 


4月活動報告

2019年4月7日正式サービス活動報告

 去る4月7日、当サークルの初の正式サービスとしてTRPGのセッションを行いました。そこで、セッション風景をまとめて報告いたします。
 

イベント来場者数

 セッションには1名の参加者にご来場いただき、とても和やかな雰囲気でTRPGをプレイすることができました。

セッション概略

 当日のセッションではF.E.A.R.社(https://www.fear.co.jp/)のシステムである『メタリックガーディアンRPG』(http://www.fear.co.jp/mg/)を用いたシナリオ「ガーディアン立つ!」をプレイしました。このシナリオは、ひとりの少年が不思議な少女に導かれて巨大ロボットと出会い、故郷の町を守るために悪との戦いに挑む、という王道展開のスーパーロボット物のストーリーでした。

セッション風景

 のどかな町、『春東市(はるとし)』で暮らしているごく普通の少年、PC1。彼がいつも見る不思議な夢からこのシナリオは始まります。その夢ではひとりの少女がPC1に「私を助けてほしい」と言っています。そんな不思議な夢から目覚めて、今日もPC1の日常が始まります。PC1は、幼馴染であるPC4と共に学校に向かいます。ふたりが登校し、ホームルームが始まると、担任の先生が転校生を紹介します。転校生の名は『土宮カリン(きとみや かりん)』。彼女はなんと、PC1がいつも夢で見るあの少女でした。この出会いがPC1の運命を大きく変えることになります。
 
 一方、そうした平和な日常の裏で、過酷な人生を送るPCもいます。PC2はジョーンズ・ガンドック社というPMC(民間軍事会社)に所属する傭兵としてガーディアンでの戦いに明け暮れていました。傭兵家業は危険な仕事でしたが、彼には家族同然の仲間がいました。兄弟同然の無二の親友『玄水=タケル・アルベルト』と、PC2やタケルを拾って我が子同然に育ててくれたジョーンズ社長です。しかし、ある日、タケルは『玄武石(ブラックストーン)』と呼ばれる不思議な力を秘めた秘石を手に入れ、その石の力で動くガーディアンを使って傭兵部隊を裏切り、社長や他の隊員を皆殺しにして去ってしまいます。PC2は、タケルに復讐するために、タケルを追います。PC2は、新たにPMC『フォーチュン』に所属し、さらにタケルが春東市にいるという情報をつかんで、春東市にやってきます。そして、フォーチュン春東支部の隊員であるPC3と共にタケルの目論む破壊活動を止めるために立ち上がります。
 
 場面はふたたびPC1とPC4の学校に戻り、PC1とカリンの会話が行われます。カリンはPC1に「やっと会えたわ……私の、勇者様……」と言います。さらにカリンはこうも告げます。「この星を守るには、勇者の剣が必要なの。学校が終わったら、竜神山の録竜神社に来て」と。
 
 一方で、PC2とPC3はタケルが街の中に入り込んでいるという情報を手に入れ、市内の調査に乗り出します。調査を進めていくうちに、ふたりはPC1の祖父である『青木竜三郎』博士に出会います。博士はガーディアン研究で名の知れた科学者であり、春東市で『青竜石(グリーンストーン)』と呼ばれる不思議な力を持つ石を研究していました。博士は「青竜石の力を使って動く強力なガーディアンが録竜神社にあるが、それを使いこなせるのは孫とであるPC1、そしてそれと同じ力を持つ者だけだ」と言います。青竜石はタケルが持つ玄武石と同じ力を持つ石でした。タケルの目的が青竜石にあると突き止めたPC2とPC3は、PC1を保護するために彼の通う学校に向かいます。
 
 その日の放課後。PC1とPC4、そしてカリンが神社に向かおうと校門を出たところでPC2、PC3と合流します。そうして皆で竜神山にたどり着き、神社に続く石段を登っていたその時、突如として麓の町が炎の海に包まれます。タケルの攻撃です! すぐさまに迎撃に向かうPC2とPC3。急いで神社に向かうPC1とPC4、そしてカリン。
 
 山頂の神社までたどり着くと、タケルの先兵である巨大ロボットが三人を強襲します。絶体絶命と思われたその時、PC1がカリンとPC4を守ろうと示した勇気に青竜石の力が目覚め、勇者の剣であるガーディアン『青竜王』が立ち上がりました! PC1は青竜王に乗り込み、立ちふさがる敵たちに立ち向かいます。さらに、PC4も竜三郎博士がひそかに開発していたガーディアンに乗り込み、PC1を支援するために戦場に向かいます。
 PC達は並居る強敵たちを的確な連携で打ち払い、最終的にタケルを退けることに成功しました。まだ戦いは終わらないことを確信しながらも、共に手を取り戦い合わせれば負けることはないと実感するPC達。こうして、物語は大団円で締めくくられました。

「ここが良かった!」プレイヤーのロールプレイ

 TRPGの妙味は、キャラクターになりきり、そのキャラクターがどのように生き、どのように過ごしていたか、そうした経験からキャラクターが目の前に起きていることにどう考えるかといった事柄をロールプレイすること(演じること)にあります。
 それにより、たとえ同じシナリオを繰り返しプレイしたとしても、いつも違う展開があり、それが楽しみのひとつになるのです。

PC1

普通の高校生、普通の少年であることをしっかりと演じており、今まで夢でしか見ていなかった女の子に出会ったとき、敵の襲撃に遭ったとき、青竜王に乗り込むときなど、突然の出来事に戸惑いながらも勇気をもって立ち向かう姿がまさしく主人公の姿であって、見ていて楽しかった。

PC2

元々は人柄もよく明るい性格であり、友であるタケルとも非常に仲が良く、また社長とも関係が良好であった。だからこそタケルに裏切られてしまったときの悲しみが強く、他のPCの前では冷徹な復讐者として活動していた。しかし、生来の人の好さを隠しきることができなかったからか、しばしば冷徹な印象とは違う良い面も見られ、それが逆に人間らしい魅力的な姿に映った。

PC3

フォーチュンによって創られた複製体であり、ロボットのような性格でもあった。その性格を生かしつつも、コメディリリーフな立ち回りもしており、そのギャップからキャラクターもプレイヤーも共に楽しませていた。

PC4

PC1と共に過ごす幼馴染の少女で、同じく普通の高校生であることに重きを置いたロールプレイを行いつつ、ヒロインであるカリンと対比になるような少女であるように丁寧なロールプレイを行っていた。ヒロインが二人いる状態でも、どちらがかが埋没しないような立ち方、立たせ方が目を引いた。

今後に向けて

 有料でのサービス開始初日にお客様にご参加いただけたことを非常に嬉しく感じております。セッション終了後には、当サークルの活動に肯定的なご感想もいただけまして、とても勇気づけられる想いです。
 
 次は、5月4日、5日に体験会を開催いたします。また、5月12日と19日にも通常営業のコンベンションを行います。皆さまにはより一層お引き立てのほど、よろしくお願い申し上げます。
 


プレオープンイベント活動報告

2019年2月3日、17日、24日プレオープンイベント報告

 去る2月3日、17日、24日の全3回に渡り、Magical StaffのプレオープンイベントとしてTRPGコンベンションを行ってまいりました。ここでは、その様子をご報告いたします。

イベント来場者数

 コンベンションには延べ6名の参加者と1名の見学者にご来場いただき、TRPG初体験の方から、数々のコンベンションに参加されてきた経験者の方まで、幅広いお客様と卓を囲むことができました。

セッション概略

 3日と17日の大会ではF.E.A.R.社(https://www.fear.co.jp/)のシステムである『アリアンロッドRPG2E』(http://www.fear.co.jp/ari/)を用いたセッションを行い、24日の大会では同じくF.E.A.R.社のシステムである『メタリックガーディアンRPG』(http://www.fear.co.jp/mg/)を用いたセッションを行いました。


 アリアンロッド卓では「炎征竜の試練」という冒険ロマンあふれるダンジョン探索シナリオを、メタリックガーディアン卓では「ガーディアン立つ!」という王道展開のスーパーロボット物のシナリオを行いました。

セッション風景

 ここでは、3回行ったセッションのひとつである、シナリオ「炎征竜の試練」のセッション風景について簡単に報告いたします。
 「炎征竜の試練」は、冒険者が竜の形をした不思議なダンジョンに挑むというシナリオでした。このダンジョンは炎征竜という竜が冒険者に与えた試練であり、その中では「智恵」「勇気」「力」という冒険に大切な三つの資質が試されました。たとえば、「勇気の試練」は、溶岩のプールに囲まれた台座に赤い宝玉が置かれており、どのような方法でも良いので誰かがそこにたどりつき、玉に触れることでクリア―できるというものであり、溶岩を渡る勇気が試される試練となっていました。
 この試練の攻略方法は毎回プレイヤーの頭を悩ませるところであり、たとえば2月17日のセッションでは「ロープをかけて綱渡りする」「溶岩を跳躍で飛び越える」「宝玉を“ファミリア”に触らせる」などさまざまな意見が飛び出しました。この日のセッションにはTRPG初体験の方もいらっしゃいましたが、皆さま積極的に行動宣言を行っており、キャラクターのロールプレイも活発で、終始笑顔が絶えない良い雰囲気のセッションとなりました。

お客様からのご感想

 本イベントは参加者の皆さまからの反響も良く、うれしいご感想もたくさんいただけました。以下に頂いたご感想の一部を紹介いたします。

「レベル上げで計画する楽しみが面白かったですし、戦闘ではテンポよく緊迫していてPCゲームに負けじ劣らない素晴らしさでした。なにより素晴らしいのはどのキャラにも見せ場が出来て自己肯定感が感じられるところです」
「やってみたい深夜アニメキャラの要素があちらこちらに盛り込まれており、「なりきる」楽しみがある素晴らしい作品だと思います」
「一番記憶に残ったのは、溶岩の部屋でどう渡るかの議論が白熱した時でした。――中略――作戦会議はやはりTRPGの魅力として重要な部分なので、盛り上がってよかったと存じます」

今後に向けて

 今回のコンベンションは、参加者にも恵まれ、とても充実した活動とすることができました。一方で、大会運営について反省点も多々見受けられ、今後に向けてよりよいサービスをお客様に提供できるよう意識を改めた次第です。